【資料構成が素晴らしい!】大谷翔平君 夢への道しるべ
みなさんこんにちは。
NBC釜田です。
今日のブログでは、毎日話題をさらっているロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手を取り上げます。
ご存知の通り今シーズンは昨シーズンオフの肘手術の影響で打撃専門となり、
移籍一年目も想像を超える活躍を披露しています。
それを当たり前にやってのけるのが、本当にすごいことです。
そのプロとなるキャリアの原点は遡ること12年前、高校3年生のときのこと。
当時、高校3年生でありながら、卒業後の進路はメジャー(以下MLB)へと公言し、
いくつかのMLB球団とも接触済み、多くの日本プロ野球球団(以下NPB)も指名を回避していました。
しかしそのシーズンのドラフト会議にて北海道日本ハムファイターズ(以下日ハム)栗山英樹監督(当時)は指名を強行。
大谷投手は、当初はMLB挑戦の意志を変えませんでしたが、日ハムの粘り強い交渉を受けて入団することを表明。世間を大きく賑わせました。
その交渉の際に活用された当資料は、当初日ハムの公式HPからも見ることができ、評判が評判を呼び、私釜田も当時のHPからダウンロードしました。
読んだ所感としては、卒業後早期にMLBへ行くよりも、NPBで地力をつけてから挑戦する方がよいことがデータを基に明確に示されており、まるで我々コンサルがプレゼンとして活用している資料構成とそっくりだったことが驚きでした。
(1) 大谷選手の夢の確認
→大谷選手の夢は以前のインタビューから①MLBトップの実力をつけたい②トップで長く活躍したい③パイオニアになりたいという3点の夢を語っていました。
(重要なのは「アメリカで野球をやりたい」ではないこと)
(2) NPBと韓国野球、MLB挑戦の実態
→NPBでは海外進出の事例が少ないため、韓国野球も例にして渡米例を挙げ、契約から活躍状況・活躍年数を見える化しています。
結論、日韓両方とも国内で実績を作ってからMLBへ挑戦したケースの方が活躍の確率が大幅に上がり、活躍年数も長くなっていました。
(大谷選手の夢をかなえるための確実なアプローチを提案している)
(3) 日本スポーツにおける競技別海外進出傾向
→競技力・競技環境・生活環境・年俸・人気という指標で
競技別に分類し、海外進出の必要性を説いています。
(野球はそもそも国内育成環境が整っているので、海外への必要性に乏しい)
(4) 世界で戦うための日本人選手の手法
→野球・サッカーは身体能力差が海外選手と大きいため、若年から世界で生き残ることは困難であるため、競技技術の確立・人としての自立、国内で実績を上げ日本スタイルで世界に通用する戦い方を身に付けることが重要。
余談ですが、我々コンサルも
(1)
相手のニーズの確認
(2)
現状分析①(財務面・損益面・資金面)
(3)
現状分析②(業種別による改善アプローチ)
(4)
改善するための方向性(最短距離)の提示
このような形式で経営者の改善ニーズを現状把握することで明らかにするのですが、
NPBや韓国野球のMLB挑戦実例だけでなく、他競技の進出事例を詳細に調査する工数を考えると、当資料は本当に感動ものです。
日ハム編成部の一人の青年の将来を担うべく温かい熱意を感じとれるようでした。
その後、資料を読んで日ハム入団を決めた大谷選手も、入団後の手厚いフォローアップで、
まさに今12年前の当資料の域を超えるような活躍を見せています。
(資料には「活躍」とはあってもMLB2度MVPとは予期しないでしょうね。)
そのような背景に敬意を払いつつ、今日も日本から応援しましょう!