新型コロナウイルス対応の融資制度等(その2)
こんにちは、コンサルタントの細川です。皆様いかがお過ごしでしょうか。私が住む東京都が緊急事態宣言を発令して早一週間となる現在、NBCのメンバーは在宅勤務を行っています。このような状況になって、日常の当たり前(お店に買い物に行く、会社で同僚と他愛もない世間話をする、お客様に会ってお悩みを伺いするなど)が、多くの人たちの支えによって成り立っており、改めてその有難さをひしひしと感じております。そして今この瞬間も医療、小売、物流、公共交通機関、インフラなどを支える方々が、新型コロナウイルスに感染するリスクにさらされながら、文字通り命を張って責務を果たしていただいていることに感謝の気持ちでいっぱいです。それに比べれば、在宅勤務による多少の不便さなど、たいしたことではないでしょう。今はできるだけ他人との接触を避け、事態が少しでも悪化しないよう行動することが、私たちの責務ではないでしょうか。
今回も、新型コロナウイルスによる経営への影響を最小限にとどめるための、各種支援政策や対応策などについて、簡単にご紹介させていただきます(詳しくはリンク先を参照願います)。
1.資金繰り
基本的に我々NBCは、普段お客様になるべく借入金を減らし、自己資金(=現預金-借入金)を増やすように伝えています。しかしこの状況がいつ収束するか先が見えない中、今回は例外として出来るだけ借入をして事業継続に努めていただくよう、社長様方にお伝えしています。
中小企業の資金繰り支援としては、経済産業省の特設ホームページに、各種政策が掲載されています。とてもよくまとまっており分かりやすいため、自社で利用できるものはないか一度目を通してみてください(こちらで検索もできます)。
ただし、各窓口は大変混雑しており、電話もつながりにくいため、スピードを求めるのであればまずは普段お世話になっている金融機関に相談することをお勧めします。たいていの金融機関は、普段よりは融資に対してはかなり前向きになっており、比較的早く対応していただけるはずです。
2.雇用
給与はコストでもありますが、自社の強みを維持向上する付加価値でもあります。業績が悪化する中でも、できるだけ従業員の雇用を守るために厚生労働省の雇用調整助成金を積極的に活用しましょう。
今回の特例としては、
・パート、アルバイトなど雇用保険の被保険者でない方も対象
・短時間休業要件の緩和
・助成率の上乗せ
・申請手続きの簡略化
等があります。
また個人事業主の方や、やむを得ず解雇せざるを得なかった従業員の方には、各市区町村の社会福祉協議会が窓口になり生活福祉資金制度による緊急小口貸付等が利用できます。
3.賃料
固定費の中でも負担が重いのが不動産の賃料です。こちらについても、急激な事業環境悪化による収入の減少を理由として、賃料の減額や一部または全額の支払の猶予などを貸主に交渉する余地はあるはずです。強制力はありませんが、国土交通省も不動産業界に一定の配慮を求めていますし、国税庁も納税の猶予や減免を認めていますので、ある意味、貸主借主双方にとっては交渉しやすい環境が整いつつあります。
そして、貸主の理解と協力を仰ぎやすくするための文書もご用意しましたので、ご自由に加工してお使いください。もちろん、交渉がまとまれば覚書を残しておくこともお忘れなく(土地の賃貸借契約には収入印紙の添付が必要です)。
また、なかなか首を縦に振ってくれない貸主に対しては、店子のオーナーが全員で連帯するなど、交渉力を高める工夫をされている社長もいらっしゃいます。また、敷金などの保証金の一部を支払猶予する金額に充てることで、譲歩を引き出しやすくする方法も有効です。いずれにせよ、双方出来るだけメリットのあるものにしていただければと思います。
以上、最近よくお客様から相談を受ける施策を中心にご紹介させていただきました。国や地方公共団体の支援策については日々内容が更新されていますので、こまめにホームページをチェックすることをお勧めします。その他気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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