人財教育で大切な3つのポイントとは?

皆さんこんにちは。資金コンサルの細川です。大分冬の気配が濃くなり、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。ちょっと油断すると体調を崩しやすくなる時期ですから、皆さんもお気を付けください。

 

さて本日は、特に従業員の人財教育におけるポイントについてお伝えします。

 

教育の3つのHとは

 

一般的に、教育には「3つのH」が必要と言われます。

 

一つ目がHAND(手)で、現場の実務能力向上のための教育です。つまりWHAT(何をするか)を重視し、技能の鍛錬、座学による知識の習得、経験の積み重ねによる精度の向上などで、「やるべきことをできるようにする」ことを目指します。

 

二つ目がHEAD(頭)で、仕事の前提となる計画を立てる教育です。つまりWHY(なぜするのか)を重視し、経営計画の立案、新商品サービス研究開発、市場戦略などを考え、「どこに向かって仕事をするか」を明確にします。

 

三つ目がHEART(心)で、社会における仕事そのものの役割を明確にする教育です。つまりHOW(どのようにするのか)を重視し、経営理念を浸透させ、将来のビジョンを描くなど、「その仕事にどのような意味があるのか」を定義します。

 

 

三人のレンガ職人の話に当てはめると

 

これらの3つのHをどこまで自分のものにしているかについて、有名な「3人のレンガ職人」の話に例えてみましょう。

 

1人目は、「見ての通りレンガ積みをしている。この仕事は大変だ。」と言っていますから、手を動かして仕事を遂行することはできているのでしょう。

 

次に2人目は、「レンガを積む仕事で、家族を養っている。」と言っていますから、頭で考えた仕事の目的(お金を稼ぐ)があることが分かります。

 

そして3人目は、「歴史に残る大聖堂をつくっている。これは多くの人々に役立てる素晴らしい仕事だ。」と言っていますから、仕事の先にある究極の目的まで考え、心から自分の仕事ができることに感謝していることが窺がえます。

 

つまり、3人目の職人の方がより仕事を楽しみ、仕事を頼む人もより安心して仕事を任せられ、大聖堂を利用する人もより気持ちよく大切に使っていただけることが期待できます。

 

 

3つのHが意識されると

 

この話から、同じレンガ積みの仕事をするにしても、教育によりものの見方を変えることが自分自身や周りの認識、そして結果を変えうることが分かります。そういう訳で、従業員教育においては技術的な能力を高めるだけでなく、将来の事業の方向性を計画し経営者の思いや社会的役割も併せて伝えていくことが重要なのです。そうすれば人が成長し、成長した人が増えれば企業としての成長につながります(企業で働く人々の成長の総和が企業の成長になりますね)。

 

 

いかがでしたでしょうか。従業員教育というと、どうしても目先の成果を出すことばかりに目が奪われがちですが、自社の立ち位置を見据え、教育の方向性や内容を補完する余地がないか、今一度見直してみませんか。

 

以上、細川でした。