中小企業が取り組むべき高齢者の活かし方
皆さん、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
2022年4月1日より成人年齢が20歳から18歳へ引き下がりましたが、今回のブログでは2023年の成人人口やそもそもの日本の人口ピラミッドについてまとめてみました。
□2023年の成人式は何歳から対象になるのか
今年から18歳から20歳までが成人式の対象になるかと思いきや、ほとんどの自治体が従来どおり20歳を対象に開催されるようです。
ちなみに法務省の調査(2022年1月時点)では、18歳も成人式の対象にしている自治体が2市町あるようで、北海道別海町と三重県伊賀市との事です。
多くの自治体が受験と重なることへ配慮しているようです。
日本経済新聞_18歳成人式は2市町のみ、「受験重なる」 法務省調査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1976H0Z10C22A1000000/
□世界の高齢者割合のランキング
新成人はご存じの通り、減少傾向になる日本ですが、高齢者(65歳以上)の方々の動向はどのようになっているのでしょうか。
そこで総務省が2022年9月に発表した「統計トピックスNo.132
統計からみた我が国の高齢者」から高齢者の実態について迫ってみたいと思います。
まず、世界と比較した時に日本は、総人口に対して高齢者の割合はどのようになっているかご存じでしょうか?
世界での高齢者割合のランキングは以下の通りです。
1位 日本 総人口12,471万人 高齢者3,627万人 構成比29.1%
2位 イタリア 総人口5,904万人 高齢者1,420万人 構成比24.1%
3位 フィンランド 総人口554万人 高齢者129万人 構成比22.9%
4位 プエルトリコ 総人口327万人 高齢者75万人 構成比22.9%
5位 ポルトガル 総人口1,027万人 高齢者235万人 構成比22.9%
日本は群を抜いて高いですね。驚きです!
□高齢者の就業実態はどのようになっているのか
2012年から統計が資料には記載されているのですが、2012年時点では596万人の高齢者が就業していました。
そこから年々増加の一途を辿り、2022年には男性が536万人、女性373万人の合計909万人となっています。2021年に900万人を超えていますので、これからも増加していく事は目に見えている状況です。
数年前に老後2,000万円問題が話題になりましたが、このような統計を見ていると、60歳定年というのは、今では過去の話になっている事は間違いないようです。
□中小企業は高齢者を活かす道を探る
中小企業の多くは人手不足で喘いでいますが、実態は上記で述べたように高齢者の就業者は増加しています。人手不足=若い人材がいないという状態なのだと思います。
しかし、日本の人口ピラミッドは高齢者が多く、若者が少ない構図ですから、若い人材を採用するという事は少ない牌を奪い合うようなものです。
だからこそ、高齢者の方でも活躍できる仕事の在り方を中小企業の経営者は考える必要があります。
現在、政府は高齢者を採用した場合や雇用条件を見直した場合に助成金を用意しています。
下記に対象となる助成金をまとめてみました。
【採用時】
□特定求職者雇用開発助成金(生涯現役コース)
□中途採用等支援助成金(中途拡大採用コース)
□中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)
□労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)
【雇用条件等の改善時】
□65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)
□65歳超雇用推進助成金(高年齢者評価制度等雇用管理改善コース)
□65歳超雇用推進助成金(高年齢者無期雇用転換コース)
□エイジフレンドリー補助金
ぜひ、詳しく知りたい方は調べてみてください。
□高齢者を雇用する際のポイント
実際に高齢者を雇用する際には、以下を工夫する必要があります。
□ 健康や勤務条件の配慮
□ 力作業の軽減、体力負担を減らす工夫
□ 経験や知識を活かせる仕事へ配置
□ やりがいを感じる仕事を任せる
□ 所得の工夫
そして、高齢者であろうが、新成人であろうが、働きやすい環境づくりを進めることが中小企業の経営者には求められていますので、ぜひ、新しい年が始まった今こそ、これまでのやり方や固定観念を払しょくするような経営改善を進めていきましょう。
□解説動画で経営改善へ取り組む
今回のブログ内容を解説し、今後の取り組みについてまとめた動画もぜひ、参考にしてください。