厚底シューズ「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」をNBC資金術で読み説く
NBC釜田より、時事ネタをお届けします。
私はもっぱらスポーツ観戦が好きですが、昨年からマラソンや駅伝では上記タイトル、ナイキ社の厚底シューズが、世界中の大会を席巻しました。
男女マラソンの世界記録更新、好タイムを連発。昨年夏に東京で行われた男女マラソンのオリンピック代表選考レースでは85%の選手が、年始に行われた新年の風物詩「箱根駅伝」でも選手の80%がそのシューズだったそうです。選手の足元がほぼ全員鮮やかなピンク色だったことは記憶にも新しいですね。
あまりに効果が表れるので、「ドーピング疑惑」が報道されたり、選手が履く・履かないがニュースになる。世界陸連では新規則で禁止すると報道もなされました。(結果、世界陸連は全面的な禁止を見送る方針になったようです。)
このシューズの特長は、厚底の中に挟み込まれた反発力のあるスプーン状のカーボンファイバープレートなのだそうです。これまでの常識であった「ランニングシューズは薄底」という概念を打破し、ソールの厚みは37ミリ。100グラム軽くなるとマラソンタイムが3分近く縮まるという研究もあるようで、薄底で余分な機能を削いで削って1グラムを削り出すのが常識の中、当シューズはそれでも通常のランニングシューズとほとんど変わらない重量なのだそうです。
ナイキ社は商品の開発に当たり、軽量化でなく、推進力(前に進む力)を得られやすくすること、着地のダメージから脚を守ることに発想を転換したそうです。実際に、走ることで地面を蹴る直前に湾曲して元の形に戻るときに強い反発力を生んで、前に押し出す力になるそうです。
この厚底シューズ躍進のニュースを見て、私がコンサルタントとして感じることは、
ナイキ社の常識外への挑戦についてです。
そもそも前述のカーボンファイバープレート自体は珍しいものではなく、他社メーカーでも使用されているようです。しかし、発想を変え、形を変え、売り方を変えていくことに今テーマのキーがあります。
「厚さは速さだ」というキャッチで、ソールの厚さを武器にする戦略を推し進めました。
言い方を変えると、軽量化でなく、推進力(前に進む力)を得られやすくすること、着地のダメージから脚を守ることに発想を転換したそうです。(前述の通り、従来シューズと変わらない重量にできたのは、ナイキ社の開発の功績です。)実際に走ると、地面を蹴る直前に大きく湾曲し、元の形に戻るときに強い反発力を生んで、前に押し出す力になるそうです。
ナイキ社はもともとソール技術に長けており、かつてより社会現象となった「エアマックス」をはじめとして、ソールに空気をいれた「AIR」ソールは、現在でも若い方を中心に多くの方が愛用されていることから、
自社の強みを生かし、発想の転換から生まれたのですね。
まさに常識外から埋蔵金ということです。
われわれも様々な企業様の決算書や現地を見させていただく機会は多いのですが、同業大手より卓説した技術やウリをもっているのに、現状の売り方や魅せ方に甘んじて、損をしているなと感じることは多くあります。
前述のナイキ社の「AIR」技術も当時、ソールの中身を敢えて「見せる」(下写真参照)ということも画期的だったようです、常識打破の土壌があるのですね。
我々も常々、セミナーや勉強会にて「売上が上がれば資金は増える」と思い込んではいませんかと経営者へ警笛をならしていますが、本当に資金が危機的にならないと気づきません。うまく回っているうちは気が付かないものなのです。
大手企業がやっているような売上を増やす行為をそのまま鵜呑みにしては、投資・経費増、運転資金を要し、自己資金(銀行借入でない自分で自由に使えるお金)を減らす行為なのです。しっかりお金を管理する・残せる体制ができていなければ赤字・倒産の引き金になっているのですが、当の経営者の方々へ、このような情報はTVニュースや新聞では教えてくれません。
我々も世の経営者の方々に、この間違った常識からの転換へ、日々挑戦をしています。
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