支出を見直す3つのコツ
この時期、“来期の予算組み”で頭を抱えている会社様も多いのではないでしょうか。NBCでは、売上予算だけではなく経費の予算もしっかり組むことを推奨しています。予算組みについては、別途記事がありますので気になった方はそちらをご覧ください。
今回のブログでは、予算を組む前に改めて今のお金の使い方を分析し、有効にお金を活用する3つのコツをお伝えしようと思います。(ちなみに、これは会社だけでなく個人の家計にも活かせる方法です)
1固定費と変動費に分ける
まずは、今払っている費用が「毎月あるいは毎年固定的に掛かっているもの」なのか、「不定期に掛かるもの」なのかを分別します。その上で、「毎月あるいは毎年固定的に掛かっているもの」から優先的にチェックをかけていきます。なぜかというと、仮に毎月の固定費用1万円を削減できた場合、1年で12万円、5年で60万円、10年で120万円とその削減効果は積み重なり、10年後残る資金に大きな差が生まれるからです。「辞めるは一瞬、効果は一生」です。
2「消費、浪費、投資」に分ける
次に、掛けたお金を「消費、浪費、投資」に色分けをしていきます。
消費
日々の業務や生活に欠かせない支出のことです。家賃や光熱費、交通費といった使用料なども含みます。支出の基本は消費ですが、この割合が多いと余裕がなくなり、経営を維持することしかできなくなってしまいます。
浪費
「無駄遣い」とも呼べるのが浪費です。例えば、営業に負けて買ってしまい使っていないシステム、お付き合いで入った保険料、たまの飲み会の為の諸会費等。沢山の浪費が隠れた決算書を拝見することもあります。
また、自分では消費だと思っていても、回数や金額が大きくなると、浪費になってしまうこともあるので要注意です。
投資
今の生活に欠かせないものではないですが、将来の自分や会社にとって投資は意味のある支出です。投資の割合を増やすことで、将来への備えにもなります。読書や資格取得などの費用、スキルアップのための勉強費なども、投資といえるでしょう。
浪費の支出は、3つのなかで最も見直しをするべき項目ですが、減らしすぎるとリバウンドすることもあるので、注意が必要です。
行きたくない飲み会に参加することやなんとなく断りづらいために出席する会合は、浪費の可能性があります。ただし、交際費はアプローチを変えれば投資になります。目的が「人」とのつながりであれば、飲み会や食事会は、将来の自分のための投資となることもあるでしょう。
夜の接待をお昼のランチ会に変えることで、時間とお金を節約し、仕事の効率も上がったという営業マンの話は、よく耳にすることです。
もちろん、気心の知れた友人とご飯を食べに行くことも、自分がリフレッシュでき、行って良かったと思えるのであれば、浪費にはなりません。大切なのは、目的を明確にすることと、その回数や金額を自分で決めることです。
3迷ったら辞めてみる
そして、「この費用は本当に必要だろうか?」と少しでも頭をよぎったら思い切って辞めてみてください。「でもな~。。。」と辞めない理由を探すのは簡単です。「この一年やめてみて、本当に必要だったらもう一度掛けよう」このスタンスで経費とは向き合ってください。きっと、一年後に再度必要になるものは、ほとんどないでしょう。
3つのコツをお伝えしました。
ドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは、一年間の試算表を引っ張り出し全部の費用を社長自ら見てください。「これは何のお金だ?」となったら黄色信号です。そこに載っているのは全部、会社が支払ったお金です。しっかり振り返り「消費あるいは投資」かどうか検討いただければ幸いです。