みなさんにぜひ行って欲しい「稲盛ライブラリー」!

みなさん、こんにちは。NBCの野呂です。

先日、京都にある「稲盛ライブラリー」に行かせていただきました。

https://www.kyocera.co.jp/inamori/library/

稲盛ライブラリーは、京セラグループが21世紀においてもさらに成長し続ける企業でありたいとの思いを込め、京セラ創業者
稲盛和夫氏の人生哲学、経営哲学である京セラフィロソフィを学び、継承することを目的に開設されたもので、広く一般の方々にも公開されています。事前予約は必要ですが、入館料はなんと「無料」。

稲盛和夫氏の人生哲学、生き方等、勉強になることも多く大変感銘を受けましたので、本ブログで取り上げさせていただきます。

 

□稲盛和夫氏とは                          

 

本ブログを読まれている方であれば、稲盛和夫氏を知らないという方はいないでしょう。

一言で言ってしまうと、経営の天才です。

残念ながら、2022年(824日)に死去されましたが、たぐいまれな経営手腕と哲学を通じ、産業界のみならず広く多くの人々に感化を与えた日本を代表する経営者であり、

偉人ともいえる際立った功績を残した方です。

 

京セラやKDDIの前身であるDDI(第二電電企画)を立ち上げ、大企業に育成。

事業会社としては戦後最大の負債を抱えて、会社更生法の適用を申請し、事実上倒産した日本航空(JAL)を政府から強い要請を受け、会長に就任すると僅か28か月で再上場へと導く。

門外漢の巨大企業をわずかな期間で再建に導いた実績は、前代未聞ともいえる功績でしょう。

そして、その功績はそれに留まらず、中小企業経営者の勉強会「盛和塾」の塾長を務め

その規模は、(2019年末の閉塾時)国内56塾、海外48塾、塾生数は約15,000名となりました。

その他、日本発の国際賞「京都賞」を創設し、人類社会に多大な貢献をもたらした人物の顕彰にも尽力されました。

 「稲盛ライブラリー」では、これまでの稲盛和夫氏の人生や思想、経歴功績等が、各階ごとに分かれ、分かりやすく学ぶことができます。

□敬天愛人とは                          

京セラの社是にもなっている「敬天愛人」という言葉は、稲盛氏の出身であり鹿児島。

西郷南洲(隆盛)の言葉です。稲盛氏は幼いころからこの言葉に親しみ、長じて座右の銘としていました。

 

 

社是である「敬天愛人」の由来について、稲盛ライブラリーのHPに以下のように記されています。

                                                                                                        

わずか27歳で経営者となった私は、それまで経営の勉強をしたことも、経験もなかったため、経営に当たってどう物事を判断すればいいのかわからず、夜も眠れないほど悩みました。そして悩み抜いた末に、経営の判断基準を、子どものころに両親や先生から教わった「人間として何が正しいのか」という一点に絞り、人間として正しいことを正しく貫いていく経営を進めていこうと決意しました。

 

そう決めて、改めて応接室に掲げられていた「敬天愛人」の書を見た時、西郷南洲もこの言葉で同じことを言っていたということに気づき、「これでいいのだ、自分は間違っていない」と確信し、この「敬天愛人」を社是とすることに決めたのです。

 

「敬天」とは、道理を守ることであり、道理に従って物事を考えることです。また偉大なるものへの畏れを知るという意味から、謙虚さや素直さを尊ぶ、ということでもあります。

 

「愛人」とは、人を愛せという意味ですが、それは人間の魂から発するものです。魂とは、愛と誠と調和に満ちたものであり、キリストはそれを「愛」といい、お釈迦様は「慈悲」と表現しています。いわば「愛人」とは、魂から発した優しい思いやりに満ちた心で、人を愛しなさいということです。

 

つまり「敬天愛人」とは、天が定めた道に従い、魂の本質に忠実に生きなさいということであり、そのような生き方が、我々に幸福をもたらせてくれるのです。

                                                                                                         

業種や業態・規模関係なく、あらゆる経営者において、参考となる普遍的な考え方といえるのではないでしょうか。

 

□稲盛ライブラリーでは                          

帰りに、稲盛ライブラリーの記念のスタンプを押させてもらいました。

 

私が訪問した時間には、中国の方が団体で見学していました。

改めて世界的に影響を与えた稀有な経営者であることを実感しました。

皆さんもぜひ、足を運んでみてください。

 

稲盛ライブラリーのHP内にバーチャル展示も行われています。

こちらを見るだけでも、大変勉強になります。

https://www.kyocera.co.jp/inamori/library/virtual-tour/virtual-tour.html

 

野呂 泰史

プロフィール